新卒1年目。絶賛、研修期間中。ど平日の終業24分後、オタクは新幹線に飛び乗ったところだった。
入社4日にして、弾丸遠征で推しの個イベに駆けつけ、リクスーでチェキを撮る。そんな未来を、誰が想像できただろうか──
地方住みオタクの受難
弊社の定時は早めである。その名の通りにアフターファイブを満喫できる。平日でも仕事終わりに現場に行けちゃうかもしれないね、と考えてはいた。
然れども、はたと思ひ及ぶ。
我地方住みなり、と。
平日開催のために開演時間は平常よりも遅めに設定されている。とはいえ、推しの活動拠点には新幹線に乗って行かねばならない。
弊社は入社後6ヶ月間は有給休暇が支給されない。これは入社前から分かっていたことで、当分は平日現場を欠席するしかないと言い聞かせていた。
就業中の昼間なら仕方ないと思えるが、とっくに終業している時間のイベントを大人しく諦めるなど、このオタクが許容できようか。推しのソロイベント開催のお知らせを受けたら、まずは行くことを前提としてものを考えるのがオタクの筋というものではなかろうか。
そこで再びふと思い出す。
学生時分、いわゆる野外フェスみたいな夏のイベントに、陰キャのくせにぼっち参戦したことがある。
大学の夏休みが世間と少々ズレているばっかりに、翌日の1限には試験を控えていた。しかも、真面目に取り組んでも驚くほど分からない意識が高い系講義の、である。
熟考の末、試験対策の資料を持ち、着替えやグッズを入れたキャリーケースをがこがこ引きずって弾丸遠征するに至った。転換中はフェス飯などに目もくれず、難解な文章と睨めっこした。好きなことを優先したから落単したとかいうネガティブな因果を結ぶことだけは意地でも避けたくて必死だった。
ヤコバで朝帰りし、そのままキャンパスに直行して試験を受けた。こんがりと日焼けをしてキャリーケースを携える様はさぞ夏を謳歌し浮かれている風に見えたことだろうが、結果として単位は取得できた。自慢でもなんでもなく、学生として当然のことである。
無茶な遠征をこなす素養はある。いやしかし、時間に余裕がないというのはオタクがどうにかすればどうにかなる話ではなくないか。
では仕方あるまいと、すんなり諦められるかって聞くのは野暮ってもんだ。大人しく引き下がる奴ァは世間様に言わせりゃ物分かりがいいって言うんでしょうが、オタクってのはそんなヤワな根性をしちゃいねえ。
そういえば、アルバイトでえらく志の高い人物に出会ったことがある。ひっつめ髪にびしっとスーツを決めた彼女はわたしよりも幾分か歳上に見えた。どっしり構える佇まいには、新人さんとは思えぬ貫禄もあった。
出勤メンバーで最初に行うミーティングの最中。手短に業務の概要をさらったリーダーが、「大体こういうことをやってもらう予定なんだけど、できそうかな?」と声をかけた。彼女は真っ直ぐ言う。
「できるかできないかではなく、やります」と。
和気あいあいとやっている雰囲気に突如ぶち込まれた、就活面接大正解回答にわたしはついどん引いてしまったが、有給など未だない入社4日目に推しの現場が決まった瞬間、その言葉が背中を押したのである。
行けるか行けないかではなく行くのだ、と。
オタク、華麗に解決
行くと決めたら行く手立てを考えねばならない。
有給はない。加えて、研修を抜け出すとかいう主義に反する反則技を封じて、である。
この成功如何によっては、今後も同様のイベントに有給を消化せずして参加できる道が開けるかもしれないのだから、かなり真剣にもなる。
オタクは有給の使いどころを極めてシビアに判断する必要がある。使わずに済むのなら使わずに現場へ行き、後の絶対に休まねば赴けない現場に備えておきたいからだ。
終業から開演までは2時間15分ほどある。そして、地図アプリで調べた職場から会場までの所要時間が2時間15分。理論上は可能?
いやいやいや、単純な移動時間だけを見て「う〜ん、行けるね!」で済ませられる問題じゃあない。今後のことを考えると着用義務のある制服から着替える時間も考慮しなければならない。さらに電車や新幹線の発着時間を加味すると、どうしても開演後の到着となってしまう。
地図アプリの想定を覆し、開演時間にどう間に合わせるか。そこにオタクの手腕が試される。
時刻表と睨めっこし、何遍もシュミレーションを重ね、開演時間までに辿り着く方法を確立する。
長考の末に導いた結論は、とにかく走る!
い〜や、原始的解決!
歴戦のオタクは後に振り返る。
「あの頃のアタシはですね、電車だのなんだのって言い訳はしたくなかったんですよ。もうアタシ次第だって覚悟が決まっていたもんですから。心の中にダッシュ3箇条──アフターファイブで遠征する際の心構え──を掲げて走っていたわけです」
そのダッシュ3箇条を特別に教えてもらった。
一、終業後即、席を立って更衣室にダッシュ!
二、着替えたら、会社を出て駅までダッシュ!
三、乗り換えて、新幹線に乗るまでダッシュ!
とにかく、ダッシュ! ダッシュ! ダッシュ!
地図アプリの提示する所要時間はあくまでも目安である。それだけを見て無謀だと諦めることはない。
出発地点から目的地までを一括で調べることからやめてみよう。会社の最寄駅から乗り換え駅、乗り換え駅から新幹線に乗る駅までの時間と、新幹線が発車する時間を分割して調べると勝機が見えてくる。
なぜなら、大抵の地図アプリにおける徒歩移動は文字通り徒歩を想定しているからだ。ガンダは想定されていない。そこに時間を短縮できる可能性がある。
あとは、すべてが己の脚にかかっている。
なんのために太い足を育ててきたと思っている。
活かすべきはまさに今、この時……。
社会人になってみても推しのこと好きだった♪
思ったね、最後に己を助けるのは己の脚力だと。
推しにリクルートスーツでお目にかかるのは初めてだった。抜かりなく着飾ったおしゃれ着のオタクたちの間では、何の着こなしもないカチッとスーツはひどく浮いていた。場内監視のスタッフが堂々と客席中央に座ってちゃってますみたいな異様さだった。
しかし、この時の推しの衣装は奇しくもジャケットスタイル。広義のシミラールックの完成である。まさかリクスーが大正解コーデになるとは思いもしなかった。
推しから寄せてきたのでは? と本気で疑うことはしませんが、オタクは思いました。気が合いますね♪ と。
仕事終わりに遠土はるばるやってきたこと、すんごい驚かれた。そりゃそうだ。わずか1時間のイベントのために倍以上の時間をかけて駆けつけるオタクはちょっと必死すぎる。若干引かれたかもしれないが、「気をつけて帰ってね」をいただきました。地方住みオタクの特権。地方に住んでいるというだけで負けているので、こういうところでしかマウントを取れません。
かけた時間、金額、労力以上の満足。行ってよかった。入社4日目にして、やりゃあできると気づきが得られた。無理だ、次の日も研修があるし……と諦めなくてよかった。
わたしは石橋を叩いて叩いて叩いた末に渡らないこともあるくらいビビリな小心者。そうでなくとも普通、研修期間中に遠征を企てようなどぶっちゃけありえない。
それが、企てるに留まらず、大胆にも実行しちまうってんだからたまげたもんよ。会社のことなどまだまだてんで分からぬ小僧風情が途轍もなく突飛なことをしたものだと、ひとごとのように思う。
推しへの好きという気持ちは、かように大きな原動力になり得るのだと驚かされた。
オタクは同じ轍を踏まない
まあ実のところ、開演に間に合ってはいなかった。
研修が長引いたために出発が出遅れ、ひとつめのコーナーの終わりかけで途中入場となった。(直近で出演した恋愛作品の振り返りとかいう、諸般の事情によりあまり聞きたくない話をスキップできたのは、不幸中の幸いと言うべきかもしれない)
それならば次こそは開演時間に間に合ってやるぜ、と野心を燃やすのがオタクの志というもの。
しかし次回は研修期間を終えているはずで、実務の場合は考慮すべき項目が増えてしまう。
ちらっと先述した通り、弊社の女性社員は制服の着用を求められている。研修期間にはなかった「着替え」なるロスタイムが発生することが確定している。
なんてことはなかった。その分、走ればいいのだから。
初回の遅刻以降、毎度きちんと間に合わせている。
終業後24分で新幹線に乗り、2時間15分後の開演に間に合わせるための極意は何だっただろうかと振り返りつつ、在りし日の遠征の思い出を記しておこうと思う。
なにげなく、日常に擬態す
社内ではオタクであることをカムアウトしていなかった。明かしたところで得になることはなさそうだったから、わざわざ公言する必要がなかった。
社内の人だって、静かで地味なこの新入社員が、退社してすぐ新幹線に乗っているとは、遠い地でオタクをしているとは、ヤコバで帰ってきて出社しているとは、まさか思うまい。
そうなると、いかにオタク仕草を隠滅するかということが重要になってくる。終業後に現場を控えている時は特に、である。
すっと帰れるように、夜に外せない予定があると予め匂わておくのが得策と思えるが、現場仕様となると多少の気合いが入る。病院やら葬祭やら、やむを得ない用事のようには見えないかもしれない。「仕事をほっぽって遊びに行くとはけしからん!」と怒られが発生してしまう可能性を危惧して、メイクやお洋服はいつもよりちょっぴり丁寧かな? 程度に抑えておき、この後に何かあると気取らせないのが吉なのである。
何もないを装いつつも、1秒たりとも残業せずに上がらねばならない。定時が近づくにつれ、わたしは忍びのように動き出す。じわりじわりとデスク周りを片付けていき、終業時刻きっかりに席を立てるような状態にしておく。
あとはもう、終業前に急ぎの業務が発生しないことをとにかく祈るしかない。
一度、定時を十数秒過ぎたあたりに電話が鳴ったことがある。わたしはすでに席を立っていた。さすがに無視したらマズいと思って振り向くも、新人の残業絶許先輩に「出なくていい!」と背中を押されため、躊躇なくフロアを後にできた。以後、定時後の電話に怯えることがなくなった。ありがたい話である。
荷物は最小、わくわくは最大
荷物の準備から遠征は始まっている。
そう考えた方が用意をする気になるし、遠征期間が伸びてお得な気持ちになる。一週間前から用意を始めたら、一週間は遠征をしていることになる。(なりません)
仕事終わりの遠征となると、仕事用と現場用の荷物でかさばりがち。いかに持ち物をコンパクトにするかが大切になってくる。
絶対に忘れてはいけないのがイベントのチケットと本確用の身分証。それから、スマホ、新幹線のチケット、財布、クレカ、充電器。一応のペンライトと替えの電池。昨夜書いたお手紙。その他、お風呂セット、歯ブラシ、マスク、着圧ソックス……くらいなものだろうか。
いつも持参しているお弁当箱は荷物の邪魔になるため、こういう時はサンドイッチを作ったり、捨てられる容器にしたり、買ったもので簡単に済ませるに限る。
普段より多いと言えども、通勤バッグと、お弁当箱入れの代わりにサブバッグを持つだけで手練れの遠征は十分に可能である。
保険にと、あれもこれも持って行きたくなるものだが、荷物を減らすためのスローガン「お金さえありゃ国内ならどうにかなる〜念のためアイテムは大体出番がない〜」を肝に銘じておけば取捨選択がしやすくなる。
非・ガラスのくつで街を駆ける
制服から私服に着替えるとかいうロスタイムを経てオフィスを出れば、いよいよ脚力の出番となる。
この時、下るエレベーターを占領できたなら、屈伸や伸脚で準備運動を行っておくといい。怪我の防止はもちろん、これから走るぞ! の切り替えにもなる。
履きもの選びが命運を左右すると言っても過言ではない。
これは入社4日目のど平日遠征初回において、パンプスで駆けずり回った経験から得られた最適解なのだが、そんなにかわいいってわけではなくとも、とにかく機動力を重視した靴で行くのである。だって、ガチ走りするから。洒落っ気よりも辿り着くことの方が断然重要だから。
現場に赴くゥチがプリンセス(否、我々は常にプリンセスであるが)だからって、いくらなんでも現実世界の硬いアスファルトをスプリントするには、どうしたってガラスのくつはおすすめできない。
夕刻の街は賑わっている。仕事帰りの会社員やら買い物客の合間を縫って突き進むのは容易ではないが。
推しが待つ遠方の地へ、オタクは駆ける。
かぼちゃの馬車より速いけれど
目標にしていた出発時刻の新幹線がホームに止まっているのを確認し、座席についたところでファーストミッション・コンプリート。
ほっと胸を撫で下ろしてまもなく。新幹線は動き出し、推しが待つ(待ってない)地へ出立する。
その時の心地は、まるでお城の舞踏会へ赴くシンデレラのごとき夢心地である。つい先ほどまでガンダしていたとは思えぬ落ち着き様で、うっとりと窓の外の景色を眺める。都会の喧騒も、この時ばかりはきらきらしている。街ゆく人々に、いちいち優雅なお手振りをしてやりたくなるほどの余裕さえある。
そんなお上品ハイも束の間、無に耐えるだけの苦悶のお時間がやってくる。
初めは汗を拭って、切らした息と乱れた前髪を整えたり、混み合わないうちにお手洗いを済ませたり、メイクを直してみたりする。
お気に入りのアイシャドウやリップでおめかしすれば、終日労働をこなして草臥れた地味OLも多少は華やかになる。傍目で見れば、サイゼの間違い探し10個目くらいの分かりづらさかもしれないが、舞い上がったオタクのマインドはさながら、魔法で瞬く間に変身するプリンセスのそれである。
車内で手紙を書いていたこともあったが、推しへの揺るぎない愛をしたためるオタクの筆圧をもってしても新幹線の揺れには敵わなかった。心配になるほど筆跡が震えるため、やめた。
なけなしのできることと言えば、物販情報の再確認、荷物の整理、景色を眺める、地図を開いて位置情報を見つめては時速285kmで高速移動する己を自覚することくらい。あとはしきりに時間と睨めっこをするのみ。
移動時間ほど手持ち無沙汰なものはない。急いでいるのに何もできないということがもどかしくて仕方がない。車内で走ることで会場にいちはやく着ける仕組みだったらよかったのに。
距離の隔たりが悔しい。こうして座席に腰を下ろしているしかない間に刻一刻と開演の時間は近づいてくる。毎回、車内で開場時間を迎え、そして、気ばかりが焦るのである。
地方住みオタクは、交通費という点で他のオタクよりも経費がかさむ。実質、片道の交通費が2回、あるいは3回分のチケット代になるほどだ。
そこでオタクは一考する。
交通費なる必要経費の1/2か、それ以下の1/3で推しごとを楽しめてしまう環境は恵まれすぎているのではないか、と。オタクは推しに激しく感謝をした。いやでもさあ、額で言うと実質JRに積んでいるようなものなのは誠に遺憾すぎるけどな。
とかなんとか考えているうちに到着時間は近づいてくる。
まもなくの到着を知らせるアナウンスが鳴る頃には、サラリーマンらとともにドアの前で下車の待機をしておく。駅のホームが見えてくるといよいよ。足首を回しつつ、出走の姿勢を取るのである。
推しという接点なくしては、縁も所縁もない、この地。それが、今では住み慣れた街のよう。どのドアが階段に近いかも、改札の方向も、会場への最短距離も知っている。
大抵、開演3分前に会場に滑り込む。3分もあれば、手紙をスタッフに託すこともできる。
身なりを整え、開演前独特の緊張をうんと堪能する。走ったことによる鼓動とは別で、この時を待っていたと、このために生きてきたんだと、高鳴る胸を弾ませてその時を待つ──……。
1秒でも長くお城にいたい気持ち、わかるよ
どうしてこうも時は不平等なのかと問いたい。
労働している時間なんて、これは永遠か? とうんざりするほど長いのに、永遠を願ってやまない推しとの時間は、溶けゆく雪のごとく儚い。かと思えば、そんじょそこらのアベックが誓い合う永遠も結構すぐに終わってしまう。永遠とは、願うほどに遠ざかるものなのかもしれない。考えさせられる。
ごくごく僅かな刹那の喜びのために時間とお金と労力を賭ける自分を冷静に見つめて、時には切なくなることもある。
それでも、推しの活躍を拝めただけで、まして「気をつけて帰ってね」や「またね」などと言われた日には、オタクなんてたちまち報われてしまう。我武者羅に走ってきてよかったと思える。また遠征しようと意気込んでしまう。ゥチ、ちょろくてかわいいかも! 推し、いっぺん付き合ってみる?
些か調子づいてしまうほど、現場終わりはゴキゲン状態なのが常。同時に、否応なく日常に引き戻されてしまうのも事実である。
明日も労働だ。また疾走すれば最終の新幹線にはまだ間に合う。だからって、王子様に会えてほくほくした気持ちの乙女がそれをすると思うか? はは、そりゃナンセンスってもんだぜ。するわけない。余韻に浸り切っていたいだろ。
ここは推しが住まう土地。それはまさに聖地。1秒でも長くとどまりたいに決まっている。
足を向けるのは、駅とは反対方向の閑静な住宅街。そこには小さな銭湯がある。ゆっくりお湯に浸かり、現役の運動部よろしく走り込んだ脚を癒し、極楽気分でこの遠征を締めくくる。
時間に余裕があれば一杯引っ掛けることもあるし、気候の良い日には夜道を徘徊することもある。推しが歩んだかもしれない大地を一歩一歩踏みしめ、気持ちの良い風を浴びながら、時折聞こえてくるお国言葉に今ここに在る実感を抱く。現場そのものでなくとも、推しを目前にしていなくとも、五感で聖地を堪能する時間もまた乙というものである。
ここで過ごした短い時を思えば、何の縁もない街が愛おしく思える。その時の気分は、アルコールを摂取するにしろしないにしろ〝ほろ酔い〟の言葉が似合う、良い心地がする。
ヤコバの中、消灯ギリギリまで待って推しのブログをチェックすれば夢は終わらない。それでいて、夢じゃなかったとも思える。幸せってこういうことかと毎度思わされ、噛み締める。田舎の家族に伝えたい。お母さん、元気ですか。わたしは今、幸せです。
明朝、ねぼけまなこのまま急いで家に戻って、慌ただしく支度を済ませ、すぐさま再び家を出て、労働に対する憂鬱な気持ちとともに寂れた日々を送るなんて、この時ばかりはわたしとて考えない。どうかこのまま、魔法よ解けないでと願いながら眠りにつくのがお決まり。
あの頃から思うことひとつ、リニアはまだですか?
遠征が好きだ。いくらオタクが(推しに関することのみ)タフネスの塊だからって、走ったりヤコバで寝たりすれば当然疲れます。
それでもオタク、遠征を所望す。推しに会いたい。そのために走りたい。銭湯に行きたい。聖地を散歩したい。ヤコバで寝たい。うずうずしている。
推しに会うための手段としての遠征ではあるが、その土地ならではの食や非日常的な経験込みで遠征そのものも楽しんでいたように思う。
行ったことのない場所に行きたいし、ご当地のおいしいものを食べたいから、推しよ地方公演をやってくれないだろうかと思うことさえある。これを本末転倒と言う。(オタクは遠征を旅行にカウントするのをやめなさい。持て余した旅行欲を遠征で発散させようとしないでほしい。〜自戒を込めて〜)
イベントごとの自粛が続く昨今、遠征など以ての外! というあまりにも酷な時代を生きている。画面越しではなく、対面で推しに相見える日はいつになろうか。まずは軒並み中止になっているリアルイベントが当たり前に開催され、気がかりなく楽しむことができる世の中になることを願うばかりである。その時にはまた、思う存分遠征をしようと思う。
2020年某日 執筆
2025.12.17 遠征できる日常が戻ってまいりました

